Spice

辣椒(ラージャオ) とうがらし

ダイエット効果に注目
唐辛子 (とうがらし)

真っ赤な色と辛さでおなじみの唐辛子は、ナス科の一年草ですが、熱帯では多年草になります。原産地の南米から新大陸を発見したコロンブスがヨーロッパに持ち帰り、そこから世界中に広がったといわれています。

唐辛子は別名「南蛮」ともいいますが、こ
れは16世紀にポルトガル人が日本へ持ち込んだことによるという説が有力です。現在、
多々ある香辛料の中でも世界中で最も使用され、辛味の強い品種から甘い品種まで 500種
類以上あります。

胃腸の冷えを温め食欲を増進し、体内の余分な水分を取り除いたり、胃腸の機能を回復して、脾胃にたまった飲食物の消化を促進する
効果があります。また嘔吐・下痢・
しもやけ・疲れ・むくみの緩和にも期待が出来ます。

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花椒(ホアジャオ) かしょう

中国最初の薬酒の原料
花椒 (かしょう)

ミカン科のアサクラザンショウの成熟した果実です。中国の四川料理は辛くて口を痺れ
させることで有名ですが、その独特の痺れの原因が花椒で、四川省のカショウは極
上品として珍重されています。
中医学では、花椒には鎮痛・殺虫・解毒・老衰を止める効果があるとされ、また嘔吐・腹痛・下痢・寄生虫駆除などにも用いられます。
更に、お腹を温め冷えを改善してくれたり、
体内の余分な水分を取り除いて冷えによる痛みを緩和させる効果が期待できます。

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桂皮(ケイヒ) シナモン

お菓子づくりに不可欠な独特の甘い香り
シナモン(桂皮)

日本では古くから「ニッキ」として親しまれているシナモンは、クスノキ科のケイおよび
ニッケイ類の樹皮で、古くから薬用あるいは香料として世界各地で用いられてきました。
シナモン独特の甘い香り、かすかな渋みと辛みは、お菓子づくりには欠かせません。

シナモンはその厚さと香りによって名前が変わり、シナモン→肉桂(にっけい)→ 玉桂(ぎょっけい)の順に上質となります。

シナモンは発汗作用・肉桂は強壮作用・玉桂は強心作用と、その効能も違ってきます。

また、冷えからくるお腹の痛み・嘔吐と下痢・だるさを伴う冷え・寒邪と湿邪からくる関節痛やしびれ・転んだことによる打撲のはれや痛みなどを緩和してくる効果が期待できます。

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大蒜(タイサン) にんにく

強精·強壮·疲労回復作用がある
『ニンニク(大蒜)』

誰もが知っているニンニクは、中央アジア原産のユリ科の多年草で鱗茎(りんけい)、茎、葉を食用にします。
生薬は 「大蒜(たいさん)」 といい、鱗茎部を使います。
疲労回復に抜群の効果を発揮し、古代エジプトでもピラミッド建設に携わる人々にニンニクが与えられたそうです。

効能は、お腹を温め気を巡らせ停滞した未消化の飲食物を除いてくれたり、解毒や
寄生虫を退治するしてくれるそうです。
また疲労回復、不眠解消にも期待できるので
ニンニクを使った料理などを作って食べてみてはいかがでしょうか。

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生姜(ショウキョウ) しょうが

胃腸を温めて消化機能を高める
生姜(しょうが)

インドを中心とした熱帯アジアを原産とする、多年性の植物の根です。日本には3世紀以前に中国から伝来したといわれています。生薬としても用いられ、生は「生姜(しょうきょう)」、日本では蒸して乾燥させたものが「干姜(かんきょう)」になります。

生姜は、発汗によって寒邪を追い払い風邪・鼻水・頭痛・関節痛を緩和、胃腸の働きを活発にし嘔吐を止める、キノコ・魚介類の毒素を分解する効果

干姜は、胃腸を温め消化機能を高める、陽気を回復させる、肺を温め体内の余分な水分をとる、冷えによる腹痛・胃腸の冷えからくる嘔吐・下痢を緩和させる効果

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孜然(ズーラン) クミン

麻辣紅湯の独特の香りの元となるスパイス「クミン」。

内側から肌を支えてハリのある肌につながるビタミンCや、ビタミンB2、ビタミンEを豊富に含み、髪や爪などの細胞の再生や、皮膚・粘膜の健康を保つはたらきがあります。

クミンに含まれる香り成分のひとつが「リモネン」です。リモネンは柑橘類の皮に多く含まれる成分で、体内に吸収されると、リラックスしているときに脳内に出るα波を出現させるといわれています。

また、クミンに含まれる「植物ステロール」には、体内でコレステロールの吸収を抑える作用がありダイエット効果も期待できます。

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大棗(タイソウ) なつめ

血を増やし美容にもよい『ナツメ(棗)』

ナツメは落葉の低木で、秋に楕円形の実をつけます。
名前の由来は諸説ありますが、夏に芽が出るからと言われてます。

甘味が強いのでリキュールやジャムに使ったり、 滋養強壮作用に優れることから粥に加えたりするそうです。

果実を天日干しして蒸し、さらに千すと生薬の「大棗(たいそう)」になります。

効能はさまざまで、胃腸などの働きをよくして元気をつけてくれたり、造血作用を促進し精神を安定させたり、毒性や副作用を減少させ、薬効を調和させて処方全体の効果を高めるんです。

現代研究では、免疫力向上・抗アレルギー・抗コレステロールの作用が確認されていて、注目されている生薬なんです

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陳皮(チンピ) ミカンの皮

消化促進に優れたミカンの皮
陳皮(ちんぴ)

ミカンの成熟した果実の皮を、陰干しや日干しにして乾燥させたものを「橘皮(きっぴ)」といいます。さらにその古いものを陳皮と呼び、中国では生薬やお茶としてよく使用します。
ミカンの実は身体を冷やしますが、陳皮は身体を温めます。また、胃にたまったガスを追い出して消化を助けます。
ミカンの実と皮の間にある白い筋は「橘絡(きつらく)」といい、のどにたまっている分泌物を出す作用があり、痰が切れない人に有効です。

気の巡りをよくして消化・吸収を促進してくれ、消化不良・身体のだるさ・腹部の膨満感・胸が苦しく吐きそうな状態・嘔吐を緩和する効果が期待できます。

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豆鼓(ドウチ) とうち

発汗作用に優れた大豆の栄養食品
豆鼓(とうち)

大豆を蒸したのちに発酵させ、乾燥させた栄養食品です。日本では「大徳寺納豆」「浜納
豆」などが豆に近い食品といわれています。

中国では、「淡豆鼓」「大豆鼓」などとも呼ばれ、全国どこででもつくられているポピュラーな食品です。

生薬として使われるのは塩辛くない淡豆鼓で、中国ではカゼで発熱したときの発汗や身体の痛み・解熱・頭痛・鼻づまり・吐き気や不眠などの症状に使用されています。
またストレスを解消する効果もあります。

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当帰(トウキ) トウキ

当帰は欧米で最も人気のある中国の強壮薬の一つで、婦人科系疾患の治療薬として多くの商品が販売されています。
神農は、マラリア、咳、気の逆行、女性の不妊症に効くとして勧めています。当帰の根は部分によって性質が異なり、下部先端は最も強く血流を促し、最上部(頭部)は強壮作用が強いと言われています。

心肝血虚からのめまいや動悸、血虚あるいは血の滞りによる月経不順、打撲傷等に効果があります。

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枸杞子(クコシ) クコの実

滋養強壮作用があり 疲れ目にも効く

『クコの実(拘紀の実)』

クコは中国原産のナス科の低木で、枝に刺があり日本では生け垣などにも用いとけられます。夏にナスの花に似た花が咲き、秋には小さな赤い実をたくさんつけます。

古くから高い滋養強壮効果が認められ、中国ではほとんどの薬用酒にクコの実が入っているほどです。

日本では新鮮なクコの実は入手しにくく、市場にあるのはほとんどが乾燥品なんです。

肝腎を補い働きをよくしてくれたり、目のかすみや充血・眼精疲労を緩和作用、寝汗やほてり・手のひらや足の裏に汗をかき胸苦しくイライラする状態を抑制してくれる効果があるみたいです。

また、めまいや耳鳴りにも効果が期待できるので悩まれてる方はクコの実を使ったお茶などを作って飲んでみて下さい。

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蓮子(レンシ) ハスの実

胃腸を丈夫にし安眠効果もある

『ハスの実(蓮の実)』

ハスは水草であるスイレン科の多年草で、ハスの花は極楽浄土に咲く花、釈迦が座る聖なる植物として尊ばれています。

種子が抜け落ちた後の果実が蜂の巣のように見えることから「ハチス」と呼ばれることがありますが、この種子が生薬の「ハスの実」 なんです。

昔は美しい花を観賞するために栽培されていましたが、食用に品種改良し根茎を肥大化させたものが「レンコン」。

ハスの地上部すべてが生薬として用いられているすごい食材です。

胃腸を強くし下痢を止める作用や、血を養い精神を安定させる効能もあります。

特に虚弱体質、病後の胃弱の人にはオススメの生薬なのでハスの実を使ったお粥がおすすめです。

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薏苡仁(ヨクイニン) はとむぎ

利尿・消炎作用があり、腫瘍を癒やす
ハト麦(ヨクイニン)

ハト麦は東南アジア原産のイネ科の一年草で、皮が薄く、割れやすいのが特徴です。日本では、300年ほど前から薬用として栽培されるようになりました。
ハト麦には利尿作用、消炎作用、抗腫瘍作用があります。また、ハト麦を長い間食べ続けていると、肺や腸の働きが活発になり、新陳代謝が盛んになるので、自然に肌がきれいになる効果も期待できます。

その他に便秘、むくみ、肌あれ、にきび、吹き出物といったお肌のトラブル防止にも優れています。

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八角(パージャオ) はっかく

嘔吐や腹痛に効果あり
八角(はっかく)

八角に含まれる「リモネン」という成分には、胃腸運動を活発にして消化を助ける作用があると言われています。リモネンは主に柑橘系の食材に含まれる成分であり、食欲不振・吐き気などの症状にも、それらを回復させるようにと働きかけます。胃だけでなく腸に対する効能も嬉しく、腸の蠕動運動を活発にしたり、腸にガスが溜まるのを軽減したりするのです。胃腸を壊しやすい方は、是非取り入れてみてはどうでしょう。

胃腸を温めて機能を回復させ、気の巡りをよくし、痛みを止める効果があります。